日本舌側矯正歯科学会
Japan Lingual Orthodontic Association

greeting

ご挨拶

理事長からのご挨拶

【理事長 吉田 哲也】

ここ3年間はコロナ感染症による行動制限のため日本舌側矯正歯科学会も様々なイベントを開催することができなくなりました。そのような中でWeb開催、リモート開催など新しい取り組みも行ってきました。おかげさまで令和4年11月開催の学術大会はリアル開催を行うことができ、やっと日常が戻ってきたなという実感もありました。講演内容、シンポジウムも充実し、席が足りなくなるほどの盛況ぶりで、同日にコデンタルコースも開催できました。また、実際に皆様にお会いすることができ、大変有意義な学会になりましたことを会員の皆様に感謝したいと思います。このままコロナ感染が落ち着きを取り戻し、毎年リアル開催ができることを願っております。

昨今、矯正治療のトレンドはマウスピース矯正治療となっています。マウスピース矯正治療の利点は多々あると思いますがまだまだ限界があり、マルチブラケット矯正治療のニーズが無くなることはないと思います。マルチブラケット治療ができるようになって初めてマウスピース矯正治療が行えるようになると考えます。どちらの矯正治療法も利点欠点はありますが、お互いの特徴を把握し、患者のためにより良い治療を提供していくことが大事であると考えます。マルチブラケット治療法の中でも審美性の高いリンガル矯正治療法は重要と考えます。我々日本舌側矯正歯科学会は難しいとされていたリンガル矯正治療法の治療結果のクオリティーの向上に努めてきました。諸先生方の努力によって今ではラビアル矯正治療と遜色ない治療結果が得られるようになってきました。

これからリンガル矯正治療を始める先生、さらなる技術向上を目指す先生に学びの場が少ないという課題があります。私たちの学会は学術大会や学会誌を通じての情報共有や情報交換、ベーシックタイポドントコースなどの学びの場を提供しています。また、さらなるクオリティーの向上のため認定医制度もあります。会員の先生方におかれましては認定医にぜひチャレンジしていただいて、一人でも多くの方がリンガル矯正治療に精通し、リンガル矯正治療の発展に貢献していただけることを期待しています。
 臨床上においてコデンタルの協力は欠かせません。そのため衛生士のためのコデンタルコースも開催し好評をいただいております。また、リンガル矯正治療においてのセットアップは非常に重要であるため、今後技工士にとってのセミナーの開催も考えています。

第35回大会は令和5年11月23日に京都で行うことが決定しております。今回は『診断力を高める』をテーマに開催し、会員の皆様に満足いただける内容になりますように努力しておりますのでご期待ください。今年は毎年好評をいただいているベーシックタイポドントコースをリニューアルして東京で開催する予定です。基本に立ち返って勉強したい先生、一度受講したがもう一度受講したい先生はぜひご参加ください。

日本舌側矯正歯科学会 理事長 吉田 哲也